ComJapan1999 アクセシビリティチェックレポート

磯部 浩司さん(20歳代)

●障害者・高齢者に配慮していたブースはどんな作りだったか?

久々の展示会参加で、はじめてユニバーサルデザインを意識して各ブースを回ってきました。
まず最初に感じたことは、ほとんどのブースは電動車椅子でも十分に行き来できるくらいの空間がとってあって、安心して展示品を見ることができました。
また、床に引いてある絨毯も、手動の車椅子でも十分に動けるような硬さであったと感じました。実際に、パーティーの席でWeCANの手動車椅子の方が、「絨毯に関しては昨年より改善されていた」ということをおっしゃっていました。
ただ、やはり展示品との距離を感じました。車椅子からでも見ることができるのですが、気軽に触れることができませんでした。見るぶんには問題がないのですが、机の高さが高くて、キーボードに触れにくかったり、ちょうどいい高さのところががあっても、膝が入るスペースがないので、縦列駐車をするような感じで横付けで近づくしかなかったりと、物足りなさを感じました。
また、会場内の「音」問題も、私でも騒音に感じる部分があったので、補聴器などを使用されている方は大変だろうなと思いました。
照明に関しては、想像よりどぎつい効果を狙って使用しているところがなかったように感じたので、「視覚障害者の方には許容範囲なのか」と勝手に思いました。実際はどうだったのか、気になるところです。

●望ましい接客態度としてどんなものがあったか?

接客態度に関してですが、私が小冊子を配った企業に関して言えば、ほとんどのブースではとても丁寧に対応していただき、話しもちゃんと聞いてくれたので、問題はなかったと思います。
また、企業周り以外のブースでも、コンパニオンの方は積極的に声を掛けてくれて、ブースへのお誘いやパンフレットの配布をしてくれました。

●インターネットを使った障害者の意見集約についてどう思うか?

いろいろな障害の方たちの意見や高齢者の方の意見を取りまとめ、小冊子という形にできたということは大きな成果のひとつだと思いました。
また、その小冊子を、当事者が企業に直接配ることによって、さらに意味深いものとなり、次回の展示会に少しでも反映されるのではないかという期待を感じることができました。

●終わりに

私は四肢麻痺という障害で、車椅子を使用しています。当然、自分の障害にまつわることには敏感になるのですが、他の障害を持つ方や高齢者の方にまつわることに関してはどうしても鈍感になりがちです。
しかし、今回のような機会を得られると、無関心であったことが気になりはじめたり、鈍感だったものが敏感になりはじめたりと、良い経験ができたと思いました。
できましたら、来年も参加することができたらと思いました。

上に戻る

| HOME | ユニバーサルデザインとは | UDのコンサルティング | 会社情報 | ユーディット関連書籍 |
| アートライブラリー | サイトマップ |