
Com Japan 1999 関連イベント
1999年11月2日から4日まで、東京ビッグサイトで開催されたコンピュータやインターネットの展示会『Com Japan 1999』で、情報通信と多様なユーザーをつなぐためのさまざまな新しい試みがなされた。これはその記録である。
1、「誰もが楽しめる展示会のあり方」プロジェクト
インターネットで募集に応じた全国の高齢者・障害者25人が、「望ましい展示会のブースは?」「障害を持つお客様にはこんなふうに接してほしい」といった内容についてメーリングリストで討論し、小冊子を作成。11月3日の当日、そのうち22人が会場でペアを組み、各社の展示ブース担当者に内容を説明して回った。ここではその小冊子の内容と、イベント後の感想を掲載している。
アクセシビリティチェックレポートの詳細説明
2、障害者・高齢者にアクセシブルなWebコンテスト
情報発信の基本であるホームページは、今後増えて行く高齢者や障害者に読んでもらえるような設計をする必要があるのだが、作る側の認識は薄い。今回はComJapan出展企業のホームページから「採用」のページを対象にアクセシビリティをチェックした。これも、インターネット上で公募に応じた障害者がメーリングリストで議論し、審査基準を決め、決定したものである。当日は障害当事者による講評会が会場で行なわれた。なお10月末現在の審査なので、現在もアクセシブルかどうかはその企業の意識いかんによる。
Webコンテストの詳細説明
3、黎明プロジェクト
2日から3日まで、東京ビッグサイトの703号室を使って、アジア初の「黎明プロジェクト」が開催された。これは、ヨーロッパで「Dialog in the Dark」として知られる美術展で、暗闇の中を視覚障害者に先導されながら、視覚以外の感覚でものをみるアートである。あらゆる常識がいったん洗い流される深い闇が、不思議となつかしく、心地良いものであることに驚く人も多かった。取り上げていただいたマスコミも数多い。今後の開催が期待されている。
黎明プロジェクトの詳細説明
4、ATACカンファレンス
障害を持つ人の情報機器やコミュニケーションエイドに関する専門のセミナーで、香川大学中邑研究室の主催で行なわれた。肢体不自由や視覚などさまざまな障害に関する支援技術のセミナーとして、定評のある会となっている。今回はComJapanの併設セミナーの一つとして開催され、全国からリハセンターの職員や養護学校の教師などが集まった。
ATACの詳細説明