JIS X8341-2は規格の本文と付属書から成っています。本文では、まずこの規格の適用範囲や引用した規格、言葉の定義や基本原則があります。そして基本的要件として11件、システムの入出力に関する要件が11件、更にサポートに関する要件の6件があります。本書ではこの28件の要件を中心に各社の製品の対応状況を見ていきたいと思います。
項目 | 概要 | |
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5.基本的要件 |
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5.1 | 操作 | 分かりやすい操作や、誤操作を起こしたときの対処に関する項目 |
5.2 | 用語・表記 | 分かりやすい表現に関する項目 |
5.3 | 独立性 | データやアプリケーション間の独立性に関する項目 |
5.4 | 接続性 | インターフェースや外部機器の取扱に関する項目 |
5.5 | 身体の安全性 | 機器の安全性や光感受性発作、アレルギーに関する項目 |
5.6 | セキュリティに関する要件 | 情報漏えいや個人認証に関する項目 |
5.7 | 個人情報に関する要件 | 音声などの代替手段を利用したときの配慮に関する項目 |
5.8 | コンテンツ保護手段に関する要件 | 著作権に関わる項目 |
5.9 | 環境に関する要件 | 周囲の人に対する配慮の項目 |
5.1 | 支援者に対する要件 | 支援者が障害のある人と一緒に作業するときの項目 |
5.11 | 日常の継続使用に関する要件 | メンテナンスに関する項目 |
6.システムの入出力に関する要件 |
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6.1 | 視覚情報(出力) | 画面などのレイアウトや色などに関する項目 |
6.2 | 聴覚情報(出力) | 音量や再生速度、外部出力などに関する項目 |
6.3 | 動画・音情報(出力) | 動画や音に付ける字幕などの代替情報に関する項目 |
6.4 | キー及びボタン(入力) | キーやボタンの操作性や配置、代替手段等に関する項目 |
6.5 | ポインティングデバイス(入力) | マウスなどのポインティングデバイスに関する項目 |
6.6 | 認知・知的能力と記憶(入出力) | 記憶に頼ることを前提にした操作を求めないこと |
6.7 | 言葉(入出力) | 言葉に関する配慮の項目 |
6.8 | 制限時間(入出力) | 時間制限は時間の調整や延長が出来るようにすること |
6.9 | 誤操作(入出力) | ご操作を防ぐための自動保存やUNDO機能に関する項目 |
6.1 | 状態表示(入出力) | システムや入力機器の状態表示に関する項目 |
6.11 | システムの設定 | 機能の設定やカスタマイズに関する項目 |
7.サポートに関する要件 |
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7.1 | 電子文書 | 取扱説明書や製品の互換情報を電子文書で提供する |
7.2 | 教育 | 教育の機会を提供する際は受講者の特性等に配慮する |
7.3 | 流通経路への支援 | 流通経路への製品のアクセシビリティ情報の提供など |
7.4 | 試用の機会の提供 | 製品の貸し出しやソフトの試用版に関する項目 |
7.5 | サポート窓口の設置 | 利用者の多様性に配慮した窓口の設置に関する項目 |
7.6 | アップグレード・バグ情報の通知 | 情報の通知や対処方法へのアクセスに関する項目 |