3つのOSにはこれまで述べてきたようにそれぞれに特徴がありました。現状ではいくつかの機能がJISの基準を満たしていないものもあります。しかし、アクセシビリティ機能の重要性が次第に認められるようになり、今後作られる製品にはこれらの基準を満たしていくものになるでしょう。
マイクロソフト社は次期OSのLonghorn(開発コード名)で組み込むアクセシビリティの機能の検証を、大学や障害を持つ方などと協力して検証していくことを声明しています。※1)
また、アップル社はマックOSの次回のバージョンアップで、音声読み上げに対応することを声明しています。※2)
Linuxの世界でも多くの人がアクセシビリティの向上に関わり、徐々にその機能が増えてきています。
JIS X8341-2の上位規格であるJIS X8341-1(高齢者・障害者等配慮設計指針−情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス−第1部:共通指針)の中では、「企画・開発・設計に関する共通要件」が定められています。これから新たに作られる製品はこの要件を満たさなければなりません。
同時にJISではユーザーからのフィードバックを収集する窓口を用意し、ユーザーからの意見を今後のアクセシビリティ向上に活かすように努めなければならないとされています。メーカーの努力と共に、私たちユーザー自身も使いやすい製品に対する意見を発信していくことが大切ですね。