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2006年CSUNツアーレポート:榊原直樹(5)

5日目

セッションの3日目。午後からまたツアー参加者一同でモールに出かけるので、セッションを聞いたのは午前中だけでした。

Interactive Arithemtic Software for pencil impared students(8:00〜)

書字障害の人のための計算ドリルのソフトのデモンストレーション。四則演算の仕方を順を追ってサポートしてくれる。特に桁上がりの概念などが分かりやすく音声で表現するなどの工夫が素晴らしかった。また、発表者自身も視覚障害で、自らの経験を活かしたソフトを作っていたことも興味深い。ただちょっと残念なのは学習障害の人に便利な機能を収めたビデオが配布したCDに収められていると説明されたが、そのビデオが見つからないんですよ…。

Design of Information Technology products & Service(9:20〜)

IBMの取り組みの紹介です。ユーザー中心設計の思想が全社的に展開されているのがよく分かります。

この後、展示会場へ。まだほとんど見ていなかったの急いでHIltonとMarriotをまわりました。途中で美作の学生グループに会って、一緒に歩きながら解説してあげることに。
ここ数年の傾向として、視覚障害者向けの製品が徐々に学習障害者にも使えるように配慮してデザインを変えてきたということがありました。今年はこの関係が逆転して、ついに学習障害対応を前面に押し出したブースが現れてきました。Karzwell社はスキャナとOCRを組み合わせた視覚障害者向けの紙文書読み上げシステムを販売してきました。このシステムは文字を読むことが困難な学習障害の方にも便利です。以前から学習障害に対応した製品が作られていたのですが、今年はブースでの扱いが非常に大きくなり視覚障害者向けの製品よりも目立っていました。
会場には他にも学習障害に対応した製品が多く見られるようになっています。これは学習障害という存在がアメリカでは広く知られているとともに、人間の認知的な能力をコンピューターが代替できるようになってきたことも大きな要因だと思います。

この後ツアー参加の皆さんとショッピングセンターの視察という名の買い物に出かけました。買うものもないなぁと思っていながら、いざお店に行くと欲しくなるものですね。あれこれ買い込んでしまいました。回転寿司に行ったときの心理状態です。
特に買い込んだものがOXOのキッチン用品です。パスタサーバーやピーラー、メジャーカップなどごっそり。ユニバーサルデザインを取り込んだデザインとして有名ですので、講義の時のサンプルにしようと思ったですが、調子にのって買いすぎてしまって、持って帰るのに苦労しました。かさばるんですよ、特にメジャーカップが…。
買い物の後は、毎年立ち寄るSun&Moon Cafeでパーティ。海沿いの店なので、予定より早めに出かけて海岸から夕焼けを見ることができました。

     

料理はベトナム風と日本風の合わさった多国籍料理。ロスではいちばんおいしいお店だと心底思う。店長のサービス精神も圧倒的で参加者一同楽しんでくださったようです。

本日ロスより帰国です

ツアー参加者の皆さんと十分に話せなかったことと、展示をゆっくり見られなかったのが少々心残りですが、早くも帰国の日が来てしまいました。荷物をスーツケースに詰め込むのですが、集めた資料が多すぎて重量オーバー。おまけにOXOのメジャーカップがでかすぎて鞄に収まらない。仕方がないので手荷物をたくさん持っての搭乗に…。ははっ、スチワーデスに「Oh, Mesure cup!?」と笑われてしまった。
このメジャーカップ、握りやすいし上からでも目盛りが確認できるので便利なんですが、一つ困ったことに表示が「オンス(oz)」なんです。これではちょっと分かりにくいです。文化的な差異というものが使い勝手を大きく左右するということを実感しました。そして、更に「ml」表記のカップが別に売られていることを後から知って更にショックです。


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