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2009年CSUNツアーレポート:榊原直樹(2)

3月18日 SmartHome、発達障害、そしてエクスカージョンへ

   今日から本会議が始まる。午前中はセッションに参加。まずはCSUNで初めて見るSmartHomeのセッションに選ぶ。
SmartHomeのプレゼン
 このSmartHomeを運営しているNPOは、なんと1963年から地域のシニアに対するサポートを提供するために活動しており、SmartHomeもその一環としてMedicareのファンドで2008年から2500人を対象に運用されているそうだ。地域ケアシステムとの連携など、ITを利用して高齢者の生活を支援する仕組みを提供しているそうだ。

 続いて、知的障害や発達障害など認知に障害のある人に対するGPSを使った位置情報のサポートの話題。こちらのシステムは現在、試験運用中で来年に向けて提供の準備を進めているらしい。GPS付きの携帯電話での運用だと予測したのだが、Windows Mobile端末を使ったサービスだった。機能を絞っているので、ワンタッチで操作が出来るのは便利だと思う。

エクスカーションのパンフレット 午後からはロサンゼルス市内の施設を巡るエクスカーション。ツアー参加者のうち、希望者を募ってユニバーサルデザインに関係する施設を毎年訪問することにしている。
今年は市立図書館とユニバーサルデザインの公園を訪問することに。折角なので参加者のためにエクスカーションの概要をまとめたパンフレットを作成してみた。元はWebで拾ってきた学校の先生のためのテンプレートを加工したのだが、洒落で表紙には「社会科見学の案内」と入れてみた。

 1時にホテルのロビーに集まる。参加者は予想外に増えて20名。当初の申し込み人数が少なかったので、バスを借りずに公共交通機関とタクシーを乗り継いで回る予定だったが、この人数で果たして無事に帰ってくることが出来るのだろうか!危惧はすぐに現実になった。最初の関門は空港までの巡回バス。最初に来たバスには車イスの参加者が乗り込むためのリフトが付いていないので、次のバスを待つことに。ただし人数が多いので数人を残して先に空港まで行くことになった。

 空港に着き、バス停で後発隊を待っている。別行動は危険だと思い、後発隊が到着するのを待つためにバスを一本見送った。後から分かったのだが、後発隊は別のバス停から乗り込んでいたのだった。次の難関は直通バスが来ないことだった。時刻表で見る限りバスは30分毎に出発することになっているが、待てども待てども1時半の次のバスが来ない。係員に聞いても、直ぐに来るから待ってろと言うだけで、まともな返事が得られない。ようやくバスが着いたのはもうすぐ3時になろうという時間だった。バスを待つだけで疲れてしまった参加者に謝りながら乗り込むと、時差ボケもあってみんな寝てしまった。 バスがセントラル駅に到着。そこからタクシーに乗り換えて、ようやく中央図書館に到着。人数が多いのでタクシーに乗るだけで大変な思いをする。時間はもう4時に近くなっていた。ここでようやく後発隊(こちらの方が先についたから先発隊か?)と合流。次の訪問場所のUDな公園が開いている時間が5時までなので、図書館の見学時間を繰り上げて、すぐに公園に移動することになった。図書館はロビーを通過するだけになってしまった。

 そこからまたタクシーを拾って、公園に移動。日本のように流しのタクシーは少ないので、電話で図書館まで迎えに来てもらうことに。参加者にちゃんと説明しておけば良かったのだが、メータを動かさないドライバーがいて通常の価格より高い金額を請求されたグループがあった。皆さん、海外でタクシーに乗ったらまずメータを確認してください!!!

 あれやこれやで公園に到着。この公園は地元のNPO「シェーンズインスピレーション」がコンサルして作ったもの。シェーンズインスピレーションが作った公園はロサンゼルス市内に10数カ所あって、自然に囲まれた広大な場所から、今回訪問した小児外科病院の敷地内に作られている小規模なものまで幅広くあります。

公園の案内板遊具

 クッションの効いたグランドや、指を挟まないように工夫された遊具など、細かいところでまで気を遣ってあり、探検の興味が尽きない。 閉園時間までねばった後、予定通りならホテルに帰るのだが余力を残した参加者の要望もあって、そのままリトル東京まで足を伸ばして夕食を取ることに。帰りの足は疲れているだろうと、タクシーで分乗して帰る予定だったが、公共交通機関のアクセシビリティを見てみたいという熱心な参加者の要望に応えて、なんと地下鉄に乗って帰ることに。夜だけれど、これだけの人数ならば大丈夫だろう。地下鉄を乗り継いで、ホテルの近くの駅まで到着。そこから更にバスで空港まで行き、シャトルバスを乗り継いでホテルに帰る予定だったのだが、親切な運転手がヒルトンホテルの前で止めてくれた。おかげで30分ほど時間を節約できたのだった。ともあれ長い一日だったが、その後も鶴本部屋で反省会が始まる…。


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