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2009年CSUNツアーレポート:榊原直樹(4)

3月20日 DATEセッション、展示会

 まずはアクセシビリティのコンサルティングをしている米国企業のセッションに参加。Webやソフトウェアの評価を業務として行っており、弊社ととても近い業務内容なのでとても参考になる。セッションの後でスピーカーと少し話したが、米国ではアクセシビリティに関する小さなコンサルティング会社がたくさんあり、彼らの会社はその中でも大手になるそうだ。評価のプロセスの仕組みなどが面白い。

 今年から始まった高齢者に関するDATEというタイトルの特別セッションが開かれたのもこの日だ。DATEはDesign,Access,Technology & Educationの意味で、これらのテーマに関連したスピーカーが交代で1日セッションを行うものだった。Accessのパネルに参加したが、高齢者に関する様々なサービスがアメリカで始まっているのが、よく理解できた。やはりITを使った支援の充実が面白い。Accessのパネルなので、通信に関するサービスが取り上げられているのだが、日本でも知られているGoogle Healthから、携帯電話で医者のサポート受けられ3G Doctor、シニア向けにデザインされた携帯電話機などが興味深かった。
アメリカのBaby Boomerは諸説あるが、1946年から1964年の間に生まれた人々を指す事が多いそうだ。日本の団塊の世代が1947年から1949年までの3年間と短いのに比べ、期間が長いのが特徴だろう。日本の急速な少子高齢化の原因の1つも戦後のベビーブームの期間が短かったことが挙げられているので、アメリカの高齢化が進んでいるといっても、まだまだマイルドに進行していくのだと思う。

 その後Adobeのセッションに半分だけ参加。CS4のアクセシビリティに関する機能の発表。その後は展示会場をじっくりと眺めることに。

 展示会は毎年見ていても、新たな発見があって興味深い。ここ数年の変化としてはデザイン性の向上が挙げられる。拡大読書器は高齢者も使用することから、元々数が多い商品だ。これらの商品が数年前に比べて明らかに小型化している。それはもちろん液晶やカメラなど拡大読書器の主要な部品が小型化していることが大きいのだろう。これによってデザインの制約が少なくなり、格好が良くなったのだ。またカメラだけの拡大読書器も難点か展示されている。これはテレビに接続して表示する製品なのだが、モニタがないので、本当にコンパクトで、ちょっと見た感じだとデザインの良い電気スタンドのようにも見える。携帯電話に関係した製品が多いも最近の特徴だ。以前からPDAをベースにした製品は展示されていたが、それらがこぞってSmartPhoneに移行している。どちらもOSがWindows Mobileなので、同じプログラムで動作するが、電話に関する機能を追加しているのが新しい。


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