2008年シリコンバレーとCSUNツアーレポート:関根千佳(4)
3月10日(その1)Apple本社訪問
朝からみんなでAppleの本社へ行く。Cupertinoという地名、日本人はクパチーノと呼ぶけど、本当はカパチーノと発音されるので、相手によって使い分けが必要だ。
で、Palo
AltoからCupertinoまで乗り合いタクシーで行った。Apple村といわれるこの一帯、あちこちの建物に色の違うりんごマークがあって、なんだ
か楽しい。アポの前にApple Storeへ寄った。わ〜、ここはiPodやiPhone、iMac
Airだけじゃなくて、いろんなグッズ類がたくさんある!子連れのお父さんが、楽しそうに買い物している。
私もベビー用のピンクのTシャツをゲットした。もちろんAppleのロゴマーク入りだ。育児休
暇中の社員、今井さんちの一歳児へのお土産である。で、自分用に同じ色のフリースを買ってしまった。。。。やはりロゴマークの威力はすごい。
11時に増井さんに会う。最初に会ったのは彼がソニーのCSLにいたころだろうか?単語予測のソフト開発で一緒に仕事をしたことがある。それから、シアト
ルのCHI,クレタ島のHCIといった学会でご一緒したり、私の「スローなユビキタスライフ」の出版記念パーティに来てくれたり、うちにもご家族で来てく
ださったりしている。ソニーから産総研へ行ったと聞いていたので、秋葉原へ行ったついでにある日オフィスを訪ねたら、「今日でここはおしまい、来月からア
メリカに行ってApple本社に入るの!」と屈託なく笑っていた。
その後どうなさっているのかなあと思っていたら、ひょんなところで名前を聞いた。ドコモのモバイル社会研究所の理事会で、石井威望先生が「増井さんのう
ち、今や世界のUI研究者のたまり場になっているらしいよ」とおっしゃったのである。これは行かねば!と思ってメールしたのが、今回のシリコンバレーツ
アーの発端である。私のメールに、即、「おいでよ、うちでパーティしよう!」と返事が来たので、今日の訪問とあいなったのだ。
インフィニティという本社住所の前で記念写真を撮る。完全におのぼりさん気分だ。パブリックスペースに入れる名札を印刷してもらって、キャンパス内を案内
してもらう。さんさんとカリフォルニアの光の降り注ぐこのキャンパス内を歩いていると、なんだか、とても楽しくなってくる。IBMのパロアルト研究所や、
シアトルのMSに行ったときと、ずいぶん雰囲気が違うなあ。ま、今日はヘビーな仕事じゃないせいだということにしよう。
増井さんと一緒にみんなでカフェテリアでランチを食べる。専用の石釜で焼くピザ、茹で上げパスタ、自分で作るサンドイッチなど、目移りするくらいだ。私は
ひさしぶりにサラダバーを見つけて嬉しかった。NECの方が、Appleのプロダクトデザイナーである西堀氏も呼んでくださって、一緒に屋外での楽しいラ
ンチになった。
Appleの自由闊達な雰囲気が、そのまま社員の表情に表れているようだ。国籍も大変多様性に富んでいる。インド、ベトナム、中国、南米、アフリカ、あら ゆる出身の人々が存在しているようだ。子供づれで楽しそうに食事する家族も多い。ごく当たり前の光景なのだろう。ときには、子ども連れの出社を奨励する日 があるそうで、会社の廊下を突然子どもの車が駆け抜けたり、会議室の外をサッカーボールが飛んでいくこともあるそうだ。