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2008年シリコンバレーとCSUNツアーレポート:関根千佳(6)

3月11日 スタンフォード大学障害学生支援センター

画像:美しいキャンパスの建物 今日はスタンフォード大学へ行く日だ。大学の目の前にホテルがあるので、歩いていける距離だという。有名な教会などを見ながらアポをとっている障害学生支援センターへと向かった。
画像:教育のUDセンターもある 迎えてくれたのは、センター長のLizaと、3人のスタッフである。昨年のハーバード大と同様、トップは重度障害を持つ女性であった。ユニセフなどで、女 性であるということと障害を持つということは、二重の不公平であるとされるが、米国の大学ではそれをあっさり超えているトップ人事が多そうである。

画像:みんなで記念に 各人が自己紹介をした後、センターの役割を伝えてもらった。基本的には他の大学と同様に、障害を持つ学生の就学に関して、教科書の電子化や映像教材への字 幕付け、教室における手話やノートテイクによる情報保障が中心である。いったい、障害学生は何人いるの?と聞いたら、「さあ、300人から500人じゃな い?」と気のない返事が返ってきた。「センターに相談に来たのは300人くらいだけど、実際には、何の支援も要らない重度障害の人もいるものね」スタッフ 全員がうなずく。私たちはきつねにつままれたようだ。
「だって、大家さんはアクセシブルなアパートを紹介するし、構内のバスはリフトつきでアクセシブルだし、学内もアクセシブルだから、普通の車いすの学生なんか、うちに来る必要がないのよ」
画像:受付もUD うーむ、そういわれてみれば、ADAから18年、学内のアクセシビリティはほぼ完璧だし、構内を循環しているバスはリフトつきが当たり前、運転手も実に手 馴れたものだ。まちも、ひとも、そしてもちろん大学も、障害を持つ学生がいるのが当たり前、必要であれば手を貸すのが当たり前、自立できていればほってお くのも当たり前、という態度になっているのだ。 画像:オフィスも当然UD ADAの前に、全障害児教育法から33年も経っていることも忘れてはならないだろう。多様なお友達と一緒に育ってきた学生たちは、学内で障害を持つ学生の 支援方法になれている。教師も当然そうだ。長い長い時間をかけて、出来上がってきた社会の強さを見て、私はコメントもできなかった。

画像:今日のランチはチャイニーズ その後、スタンフォード大のカフェテリアで食事をする。ま、味は昨日のAppleには負けるけど、値段は同じだな。MITやハーバードに比べるとどうかなあ。(こんなものしか比較できない自分がカナシイ。でも日本の大学だって、今やカフェテリアで競争しているのだ)
画像:緊急通報装置はどうやら全国にありそう 画像:誰でも使っていいというゴルフカート

帰りはスタンフォードのブックストアで買い物をした。バニラ色のテディベアが可愛くてつい買ってしまう。スタンフォードの深い赤のTシャツが似合っている んだもの。結局、この色の組み合わせは、空港にもなくて、なんとなく嬉しかった。このスタンフォードテディは、いま、弊社の玄関で、Welcomeボード とともに、お客さまをお迎えしている。
画像:子どももたくさんいる学内の書店 画像:スタンフォード大のテディベア


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