夏休みに読みたい3冊の本
Leonard's Laptop
【著者】Ben Shneiderman
【版元】MIT Press
【書籍コード】ISBN0-262692996
Human needs and the new computing technology という副題のとおり、技術志向で進んできたITが、今後、人間の多様なニーズにどのように応えていくかを示したものである。もし、ダビンチにPCを作らせたら?—— 想像するだけでも楽しい。技術と社会と芸術への視点とを兼ね備えた新しい時代の創造性をこの本から汲み取ってほしい。
【著者】NTTデータシステム科学研究所監修 新開伊知郎 春日真紀 山田英二 金谷年展
【版元】小学館スクウェア
【書籍コード】ISBN4-7979-8630-1
活用の時期に入ったe-Japanであるが、いまだに官の一部では、ITは建設工事と同じだと思っているところもある。市民側が自分たちで意思決定できるだけの情報を得、他の市民の意見を情報共有し、「自ら治める」——。デモクラシーの基本という本来の立場に戻るための道具、それがITであり、e-Japanが目指した姿ではないかと思う。ITが拓く、e-デモクラシー、e-コミュニティー、e-コンセンサスの新しい意味を示す好著。
【著者】関根千佳
【版元】岩波書店
【書籍コード】ISBN4-00-023752-7
自薦はかなり気がひけるが、やはり機会があれば、ITや行政、教育など幅広い分野の方に読んでいただきたいと思う。エコと並んで21世紀のキーワードであるUD(ユニバーサルデザイン)を、ITの分野ではどう進めるのか、ユビキタス社会における人々のニーズに基づいたデザインとは——など、こころに響く箇所を見つけてほしい。