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家電のUD その1

ここで少し、家電のUDに話を移そう。いまや、家電メーカーのUDに対する理解は、どんどん進んでいる。かっこよく、美しく、使いやすく、というデザイン上のチャレンジを行うメーカーが増えたということだ。消費者にとってこんなに嬉しいことはない。

たとえば、掃除機を見てみよう。これまで、年齢にかかわらず、掃除機を使うのが嫌いという人は多かった。重くて、排気が臭く、コードがじゃまで、熱くて、というさまざまな不満があったのだ。今や、こういった問題は、ほとんど解決されている。私としては、コードがなくなったのが、何より嬉しい。もう床は傷つかず、コンセントを付けかえるたびにかがむ必要もなく、階段での危険もない。高齢者や妊産婦にとっても、格段に使いやすくなったはずだ。

モーターや電池の性能が向上したのが改善の直接の理由ではあるが、メーカーがスペック競争だけでなく、より幅広いユーザーの声を重視するようになったという姿勢の変化が大きいだと思われる。ユニバーサルデザインの直接のメリットが出始めたのだ。

- 2001年3月6日 日経BP ユニバーサルデザインコラム-

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