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放送のユニバーサルデザイン

デジタルコンテンツを最初からUDでデザインする、ということのWebに続く大問題が、放送のUDである。日本では増えたとはいえ、まだ字幕や副音声がついた放送は全体の10%にもなっていない。ただ、音声認識で字幕を作る技術は進んでいる。

米国では2006年までに、ほとんどすべての番組に字幕をつけるという。法律で13インチ以上のテレビにはすべてデコーダーチップを内蔵させているので、ほぼアメリカ中の家庭で字幕を見ることができる。もちろん今は人手で字幕を追加しているが、デジタルに入れる方法も研究されている。法律、技術、そして人材育成が、UDの基礎であることを伝えてくれるケースである。

日本も今後、聞こえにくい層が増えるのだから、それぞれにあった聞きやすさや字幕を、デジタルと感じさせないで提供する方法を検討してほしい。デジタル放送が地上波になる2003年までに、メーカーや官庁の枠を越えて、ぜひ「放送のUD」を実現してほしいと期待してやまない。

- 2001年3月1日 日経BP ユニバーサルデザインコラム-

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